獅子の皮
モームの短編集 人生の実相より
獅子の皮
このお話 好きなんだよなぁ
なんかいろいろ考えちゃう終わり方をするんです
騙されていたのは誰?
犠牲者は誰?
一番怖いのって誰?
事件としては 火事で退役軍人が亡くなる というものなんですが
下手なサスペンスよりもゾッとする内容
登場人物は3人
THE英国紳士な退役軍人 スマートで 控え目で カッコイイ男
奥様 頓馬で、不美人で、おまけに少し莫迦である(原文ママ)※①
近所に越してきた元遊び人 チビで下品 伯父の従男爵位と遺産でVIP入りした
あらすじもシンプル
おフランスへ行きました そこで負傷した超イケメンのイギリス人に一目ぼれ
でも 自分から言い出すなんて はしたない(;'∀') と思っていると
なんと 「君が好きだ」って!!
イギリス人からみるとお金持ち 二人のお財布には差がありすぎる
「紳士だから結婚はできん!!」「金のためなんて思われたくないもん!!」
という彼氏に 「わかっているわ マイダーリン♡」
「アタクシが代わりにプロポーズしちゃうんだから ♡♡」
戦争が終わって結婚した二人は
おフランスの片田舎で
英国紳士と淑女っぽく 暮らしていたところ
なにやらご近所に あまりよくない噂の夫妻ご越してきて・・・
時代的に古い作品ですが
人と人の関係
そこに生まれる食い違い
見栄と嘘
現代でも変わらないものがある
そこに触れてみると 発見もあるかもしれません
ご紹介した 獅子の皮 以外でも
モームの作品って
わりと 皮肉が込められていて
たまらんのです
引用したのは母が持っていた小説なので
めっちゃ古い
昭和38年 初版
昭和52年 十八刷
訳 田中西二郎
220円
参考にならんwww
※① モーム 人生の実相 モーム短編集XIV 訳 田中西二郎 新潮文庫 p10