赤毛のアン 第2章の感想 おい マシュー!
マシュー・カスバードさんが 駅で待っているアンと出会い
グリーンゲイブルズに向かうシーンですね
感想としては「おい マシュー! それはひどくないか?」
というところもあります
アンに 事の行き違いを説明するのは「マリラの役目」って
マリラに怒られろ!
マシューは 男の情けない部分を背負っています
女性が苦手 口下手 妙なところにこだわりがあって
頑固だけれど 気が弱い アイルランド気質ということですが
日本の男にも同じような人いますね 親近感すら覚えてしまいます
また 少年のような純粋も持っています
アンのことを気に入ったというところでも
「怖がられなかった」という安心感が大きいような気がします
心を開いてくれる人には 心をちゃんと開くのです
アンのおしゃべりに圧倒されていたというものあるのでしょうけど
全体を通すと アンに対して甘いような印象があったマシューですが
出会いの場面から アンが自分を受け入れてくれたという親近感
「恩」とも「救い」ともいえるような気持ちがあったとしたら
それは 甘い のではなく 当然の「お返し」だったのかもしれませんね
第2章でアンが語っていること 特にドレスへの憧れなんて
マシューの記憶にしっかり残ったんだろうなぁと思います
不器用な60歳の男と 11歳の孤児のおしゃべり少女
この先の不安 明るい希望 気持ちにはすれ違いがあっても
アヴォンリーの 駅からグリーンゲイブルズまでの道のりを一緒に行くのです
美しい風景描写と気持ちのグラデーションが素敵です
しかし いくらなんでも不器用すぎだろうよ マシュー
私が読んでいるのは
松本侑子訳
文春文庫
本体価格780円