KNBBLOGのブログ

本の感想 介護 日々思ったことなど

介護はネガティブ?

少子高齢化が進んでいる事実はネガティブな報道をされる

それに伴い高齢者介護もネガティブに捉えられる

 

人類史上 日本ほど高齢化した社会はないし

他の先進国も日本ほどではないが高齢化が進んでいる

 

高齢化に対応する文化はまだ存在しない

高齢化に伴い求められるノウハウの蓄積もまだない

 

まだ なので これからがある 

これってブルーオーシャンではないか?と妄想してしまうがどうだろう

 

 

 

それはさておき介護=ネガティブの理由

私の理解はザックリとこんな感じだ

 

 

歴史的に見て「介護は嫁役割」と捉えられていた

家庭の中で 女性 主に母役割の者が 介護を担うとされてきた 

つまり「家庭の事情」であって「公のお世話」になるようなこと

ではないというイメージで語られるものだった

 

”保険料をとるなんておこがましい!”と反対されてはたまらない

そこで

「介護って大変だよ!

みんなで負担を分かち合おう!

そうすればお母さんも仕事に行けるよ!

代わりに介護保険でお世話するからね!」

というイメージ戦略が施された

 

高齢化社会 介護にまつわる事件など以外で

注目されることのなかった介護のメディアデビューは

”大変” ”お金がかかる” ”人手も必要” 

”自由がなくなる” ”仕事に行けない” など散々なネガティブさ

多くのマスメディアは介護をネガティブに扱った

 

介護を苦にした痛ましい事件報道などもあって

”そんなに大変ならお国の言うとおりにしよう”と

めでたく介護保険は導入された

 

家庭で対処するのではなく公的な支援を求める

所謂「介護の脱家族化」だ

 

 

 

 だが その後 医療や介護の負担は増え続け社会保障費を圧迫してしまい

今度は在宅医療 在宅介護を推し進める「介護の再家族化」が浸透してきている

 

”介護って大変”といったネガティブイメージは残ったまま

 

 

あながち間違ってはいないと思う

 

 

 

 

ネガティブイメージが定着しても世の中は必要に応じて進歩する

 

現在 AIや遺伝子治療 通信技術の発達 ロボティクスなどと相まって

介護の分野も発展が期待される

 

「根拠(エビデンス)に基づく医療」EBMの介護版も検討されている

科学的介護というものだ データの蓄積と研究がかなり進むだろう

 

現在スマホの所有者のボリュームゾーンは40~50代

その人々が介護が必要になる未来には

スマホのような端末を使いこなせる老人ばかりだ

 

 

商品やサービスは確実に増える

 

在宅介護のハードルも下がっていく

介護保険導入以降増加した在宅介護はより一層増えていく

 在宅の老人介護というと

”老い”という言葉のせいか”古い”イメージになりそうだが

未知な分野 開発の進む分野であり これもチャンスの多い分野だ

 

 

高齢化社会の日本の2025問題、2030問題、2045問題

これは需要が過剰になることが問題であって 

対応するための技術 情報 ノウハウの価値は上がり続けることを意味する

 

 

情報を取り入れ 発信していくことが

自分自身のためにも 介護を担う人のためにもなるはずだ

 

 

そういう意味で介護は面白いことがありそうな分野であって

ネガティブ一色ではないと思うのだ

マグロのアラの生姜焼き

 お安く手に入るマグロのアラ身を使った生姜焼き

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 オススメポイント

 ①安い    豚肉を買うより 安い(1パック200円のことも)

 ②簡単    手順は 豚の生姜焼きと ほぼ同じ

 ③ヘルシー  油は使いません(使ってもOK)

 ④お肉みたい 食感は 柔らかいお肉みたい

  

材料 2~3人前            


                  f:id:KNBBLOG:20200514145809j:plain ←安い!!

 マグロのアラ 1パック(2~300g)

 ショウガ 適宜

 料理酒 大1

 みりん 大2

 醤油  大2

                 

作り方

豚の生姜焼き を 

マグロのアラを 使って作る!

以上

 

なんですが 

気を付けているポイントがいくつかありますので

手順と共にご紹介していきます

 

①マグロのアラの選び方

 マグロのアラ お刺身などの切り身に使えない部分です

  • 血合いが多い(黒っぽい部分)
  • 骨がある
  • 筋が多い

などが アラになる理由 

生姜焼き用に 選んでいただきたいのが

筋が多い ところ 

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                     スジっぽいですね

キレイに切れない 噛み切れない 硬いなど

お刺身には向かない部分です

筋の部分は 焼くと柔らかくなり 油も多いため

お肉のような食感になります

 

骨が多い部分は処理が面倒です 

血合いの多い部分は鉄分を多く含んでいるのでいいのですが 

生姜焼きのお肉っぽさからは少し外れてしまいます 

 

やっぱり筋が多いものが生姜焼き向きです

(スーパーで見つけたときは即買いしてます)

 

②切って 漬け込み

一口よりも 少し大きめ切っていきます

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火を通すと縮むから と 崩れやすいから です

 

骨には注意してください

お刺身用ではないので 普通に骨が入っています

きちんと 取り除いてください

あまりに取りにくいようなら そこは捨ててしまいましょう 

元が安いのですから 無理せずに

 

調味料:醤油 みりん 料理酒 ショウガと一緒にポリ袋に投入

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骨が残っていると・・・

ポリ袋に穴が開いて 冷蔵庫が大惨事に(実話) 

一晩 冷蔵庫か冷凍庫に入れておきます

(解凍するときに味が染みやすいので冷凍庫がオススメ)

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一晩冷凍庫に入れてから自然解凍したものです

 

③焼く

フライパンで焼いていきます

少量の油を敷くか 

テフロン加工のようなフライパンならば 油なし

  

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中火ぐらいで焼いていきます

崩れやすいのであまりいじらない

火が通って表面が茶色っぽく 

筋が透明になってきたら完成です

 

④完成

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キャベツやレタスなどを添えてもいいですね

 

豚の生姜焼きとあまり変わらないので

お魚ギライのお子さんでも食べやすいのでは?

 



 


   

 

 

 

 

 

開成流ロジカル勉強法

 

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 なかなか刺激的な帯がついた1冊

 

著者は受験・教育の情報を発信する

 

CASTDICETVでお馴染みの小林 尚さん

 

ロジカルシンキングを活用した「勉強法」の本です

 

ロジカルシンキングとは何ぞや?という疑問への答えと

 

効率的に勉強したい!!という願望を一挙両得で得られてしまいます

 

 

 

 私がこの本を買った理由は

 

「インプット・アウトプットを もっと効率的に行いたい」からです

 

この本を読んでから 読書の際や 何かしらの記事を読む際

 

文章を書く際に 「ロジカル」を意識していました

 

手前味噌ですが その成果はあったと思っています

 

  1ヶ月ほど前の記事 と 今の記事を比べていただければ

 

結果は一目瞭然(前回が酷過ぎという・・・)

 

私ですら ロジカル勉強法で 進化できるのです!!

 

 

 

ロジカルとは

 

 まずは ロジカルの意味です

 

よく「論理的である」と訳されますが ちょっと わかりにくい

 

著者の小林 尚さんは 「ロジカル」をロジカルに説明されています

 

「ある程度多くの人が理解できるように 

 

 説明を 順序だて 分解すること

 

 ロジカルというと  物事をこねくり回して 

 

難しい言葉にするイメージでしたが

 

・その難しい言葉を良く知らなかった

 

 もしくは 

 

・全然ロジカルじゃなかった 

 

ために 誤解していました

 

 「ある程度多くの人が理解できる」というのは大事なポイント

 

内輪でしか通用しない話 専門用語ばかりの内容を

 

門外漢が いきなり「ロジカルだ!!」と思うわけないのです

 

 受け手の勉強不足 話し手の不親切かもしれません

 

「理解」がなければ「ロジカル」には なり得ないです

 

 

 

どのような勉強法なのか

 

 「読む」「聞く」「書く」「話す」

 

という4技能を活用し

 

ストーリーロジック(順序)

 

ストラクチャーロジック(分解)

 

という二つのロジックを用いて勉強をする方法

 

 

「自分 もしくは 後に他の人に説明する際 理解しやすいように

 

 説明を 順序立て 分解して 読む 

 

 

「自分 もしくは 後に他の人に説明する際 理解しやすいように

 

 説明を 順序立て 分解して 聞く」 

 

 

「書く」「話す」も同様です

 

 自分が それを説明をする ということを想定して勉強をする と

 

より深い理解が必要になります  

 

それの構造まで 理解できていると 

 

いろいろな角度からの質問に 答えることができるでしょう

 

受験なら ちょっと捻った問題や 応用問題への対応

 

ビジネスなら 様々なニーズに対応することができるようになります

 

完璧に習得できたらね!私はできてないけどね!!

 

 

 

どのように活用している?

 

 私自身は ビジネスをしているわけでも 受験生でもありません

 

なので ロジカル勉強法で得たノウハウによる効果を

 

数値化することはできません

 

理解度も まだまだ低いまま なので

 

「活用してます」とは言いにくい・・・

 

 ですが 同じジャンルの本を数冊読み比べてみる

 

という 楽しさを理解できたのは大きなギフトです

 

 また 平易に書かれている本に対して

 

「分かり易く 理解できるように作られている」

 

と分析できるようになりました

 

 「理解の幅が少し広がった」ということでしょうか

 

45にして この成長は 遅いのでしょうが 自信に繋がります

 

 

 

 

 

 

 考え方を磨き 理解を深めることは

 

勉強を通じて 一生涯続けることができるのでしょう

 

ロジカル勉強法は 間違いなく 私にとって一生モノです

 

幾度となく読み返し 勉強していきたいと思います

 

 

 

 

 

 

   

筋トレが最強のソリューションである マッチョ社長が教える究極の悩み解決法

 葉巻をくわえ スーツでサングラス姿のマッチョがど真ん中

 

という表紙 もうすでに ヤバイです・・・

 

 

 

 何でも「筋トレ」に絡めて解決!! と言い張る本では 無いです 

 

 この本を手に取る人は 

 

筋トレに夢中 生活の中心が筋トレ筋トレマニア

 

筋トレをしている 週に数回筋トレする習慣がある

 

筋トレしてみたい 興味がある

 

といったところでしょう

 

 この本は読み手によって 入ってくる内容が違ってくるような気がします

 

筋トレマニアは 同じ思いの仲間がいることに感動するかもしれません

 

実際に筋トレをしている私としては とてもためになることが多い本です

 

筋トレをしてみたいと思っているなら 一緒にダンベを買うべきです

 

しかし 特に筋トレに興味はないが 話題の本だからという人にとっては

 

「何でもかんでも 筋トレかよ!」と読み飛ばしてしまう人も

 

いるかもしれません もったいない!!

 

 この本は筋トレを通じた自己啓発の本です

 

ビジネス コミュニケーション 恋愛 人生観 食事 習慣

 

自己肯定感 コントロール感 回復力 自制心 向上心など

 

中身は豊富です そして 筋トレの知識も充実してます

 

 筋トレをすることで 身体が変化し それが成功体験となるという

 

わかりやすく すぐに実践できる 再現性の高い方法論の本です 

 

 

 第1章から第6章までテーマに分かれており

 

途中でコラムと MR.Testosteroneという1ページのコミックまで

 

掲載されています 

 

1ページごとの文字数は少ないです 文字も大きいですし 

 

吹き出しの中に文章があるという構成になっていますしね

 

文字の情報をとるか 熱量をとるかで この本は熱量の方でしょう

 

 

でも やっぱり 筋トレに対する「愛」で評価がガラリと変わる本だろうなぁ

 

 

 

筋トレが最強のソリューションである マッチョ社長が教える究極の悩み解決法

                 

                         Testosterone著

 

                       ユーキャン自由国民社     

 

                         本体価格1,200円

 

 

 

 

 因みに私の筋トレグッズです

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現在の体重は62kgぐらいですが 以前85kgまでありました

 

つまり あと23kgは筋肉が付く余裕があるということになります

 

ジム通いはしておらず 自重トレーニングが主です

 

背中を あまり鍛えることができていないのが コンプレックスです

 

多少 くびれが出来てきているので そこは維持 向上していきたいです

 

 プロテインは私の収入では常用できず きな粉ドリンクで頑張っています

 

きな粉は100g当たり約36gのタンパク質が入っています あと 安いです

 

鶏のささみは安い時に買い ボイルして小分けにして冷凍してます

 

 うん 筋トレ話は楽しいので切り上げないと長くなりますから 

 

 この辺で・・・ 

 




 

 

 

 

 

 

 

 

 

赤毛のアン 第2章の感想  おい マシュー!

 マシュー・カスバードさんが 駅で待っているアンと出会い

 

グリーンゲイブルズに向かうシーンですね

 

 感想としては「おい マシュー! それはひどくないか?」

 

というところもあります 

 

アンに 事の行き違いを説明するのは「マリラの役目」って

 

マリラに怒られろ!

 

 

 

 マシューは 男の情けない部分を背負っています

 

女性が苦手 口下手 妙なところにこだわりがあって

 

頑固だけれど 気が弱い アイルランド気質ということですが 

 

日本の男にも同じような人いますね 親近感すら覚えてしまいます

 

 

 

 また 少年のような純粋も持っています

 

アンのことを気に入ったというところでも

 

「怖がられなかった」という安心感が大きいような気がします

 

心を開いてくれる人には 心をちゃんと開くのです

 

 アンのおしゃべりに圧倒されていたというものあるのでしょうけど

 

 

 

 全体を通すと アンに対して甘いような印象があったマシューですが

 

出会いの場面から アンが自分を受け入れてくれたという親近感

 

「恩」とも「救い」ともいえるような気持ちがあったとしたら

 

それは 甘い のではなく 当然の「お返し」だったのかもしれませんね

 

 第2章でアンが語っていること 特にドレスへの憧れなんて

 

マシューの記憶にしっかり残ったんだろうなぁと思います

 

 

 

 不器用な60歳の男と 11歳の孤児のおしゃべり少女 

 

この先の不安 明るい希望 気持ちにはすれ違いがあっても

 

アヴォンリーの 駅からグリーンゲイブルズまでの道のりを一緒に行くのです

 

美しい風景描写と気持ちのグラデーションが素敵です

 

 

 しかし いくらなんでも不器用すぎだろうよ マシュー

 

 

 

              私が読んでいるのは

 

 

                      赤毛のアン

 

                      松本侑子

 

                      文春文庫

 

                    本体価格780円

 

 

 

 

赤毛のアン 第1章の感想 レイチェル・リンドさんについて

 いや 面白いんだよなぁ

 

 「レイチェル・リンドさんが 

 

いつもよりお洒落な お隣のマシュー・カスバードさんを見て

 

疑問を抱き 妹のマリラ・カスバードさんに事情を聞きに行く」

 

というだけなのに 面白い!!

 

 アヴォンリー グリーンゲイブルズの描写の魅力も大きいですけどね

 

 

 

 この「赤毛のアン」が 

 

レイチェル・リンドさんから始まる意味を 私なりに考えると

 

  ・噂好き 詮索好き 目ざとい彼女が状況説明役を果たしている

 

 ・どれほどの異常事態が起きているのかが彼女の感情描写でわかる

 

 ・伏線までしっかりはっていく有能さ!!

 

彼女は証言者であり 観察者であり 預言者である

 

凄いなぁ と思わずにはいられないんです

 

 それが 作為的でない点も凄い 

 

漫画 ゲーム 小説 でも たいがい状況説明役は登場します

 

ただ レイチェル・リンドさんには敵わないんじゃないでしょうか

 

「彼女はそういう人なんだから しょうがない!!」

 

と言えるだけのキャラクターって なかなか いないでしょう

 

 

 

 アンとも長い付き合いになるレイチェル・リンドさん

 

実際に会ったら・・・ 

 

お隣がレイチェル・リンドさんだったら・・・

 

・・・うん

 

私には お手上げです

 

 

                 私が読んでいるのは

 

                      赤毛のアン

 

                      松本侑子

 

                      文春文庫

 

                    本体価格780円

 

溜息(仮)その3         小説を作るチャレンジ

 フィビィは少し怪訝な顔で 先を急ぐベンジャミンを見た

 

この人はいつもそうだ 優しく思いやりはあるが

 

その方法がコロコロと変わる 

 

付き合わされる方はそのことを承知していないと

 

軽薄な人物だと勘違いしてしまう

 

もしかしたら 彼は わざと そうしているのかもしれないが

 

 

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 やたらと 背の高い 痩せっぽちは すぐに見つかった

 

一生懸命に 恍惚の表情で 演説をぶっているようだ

 

隣で とても嬉しそうな表情の美しい女性が 演説に頷いている

 

「私たちは間違いを犯そうとしていないかね?」

 

ベンジャミンには 昆虫を操る魔法使いが 

 

生贄の乙女を食らおうとしているようには見えなかった 

 

「彼が本当に魔法を使っているのなら別の話だが」

 

フィビィは 軽口には気が付かないふりをして 

 

40間近の兵卒に指令を与えた

 

「フォレスティアさん オーラを連れ出していただけませんこと?

 

 私でしたら 足が10本の虫の話でも 紫色のハチの話でも

 

 なんだって 躱してやることができますわ!」

 

 なんと 司令官自らが囮となって 囚われの乙女を救おうというのだ

 

兵卒は 司令官の献身と勇敢さに 敬意を表しつつも具申した

 

「彼より うんと年上の 

 

少しばかり世間を知った男に その役を譲ってくれないかね

 

彼は 私が苦手らしいが この際 都合がいい」

 

 どうだろうか?事の成り行きを想像してみる

 

フィビィはありったけの頭脳を働かせてみた

 

自分は華奢だ ローガンの前に立って オーラを隠すことはできない

 

しかし ベンジャミンなら話は別だ 軍隊での経験 スポーツ 狩り 

 

肩の幅が広くなることばかりしてきたのだろうから 

 

上からの視線でも オーラをすっかり見えなくすることもできるのだ

 

「お願いしてよろしいかしら フォレスティアさん」

 

「拝命仕った!!」

 

 

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 「やぁ お二人さん!!先ほどは失礼した!

 

 私一人では このような場にいるだけで 震えあがってしまうのでな!

 

 彼女には 付き添いをお願いしていたんだ!」

 

震えあがった様子など 一つも見せずに ベンジャミンは弁解した

 

 先ほどまでの演説がまるで幻だったかのように ローガンは沈黙する

 

そして 痩せこけた頬が引きつったのを その場の全員が確認した 

 

隣にいたオーラは突然のことに動揺はしたが 

 

落ち着いた姿勢は崩さなかった

 

 「とても重大なことを思い出したのだよ!」

 

 ベンジャミンは オーラ ローガンを交互にみて話し出す

 

「私は少しばかり 顔が広い 噂話もたいがいこの耳に入ってくる

 

 どの家の どの息子が 誰に恋い焦がれているか

 

 あのマダムが実は どこそこの青年に想いを寄せているか もだ

 

 だが しかし そんな私が知らないことがある」

 

 ローガンの怯えた瞳を 逃さないように 

 

ベンジャミンは顔をそちらに向けた

 

 「ローガン・メルローズ 

 

 君の想い人は どのような 人だろう

 

 君が昆虫の研究をしていることは知っているが

 

 どのような女性に夢中になるのか それを知らないのだ!」

 

 このような質問を ローガンは避け続けていた

 

ましてや 女性たちの前でなど

 

きっと メデューサに睨まれた古代の戦士たちのように

 

動けなくなってしまうだろう その隙に生贄の乙女も逃げ出せるはず

 

 しかし 予想外のことが起きた 顔を紅潮させた痩せっぽちは

 

意を決したように 語りだしたのだ!

 

「僕は 昆虫の研究をしていますが 

 

 女性に関心がないわけではありません!

 

 僕とて 男です!!

 

 ある 美しい方のことを想わない夜はないのです!!」

 

 ローガンのこのような 取り乱した様子を 皆初めてみた

 

話にも聞いたことがない 

 

 フィビィは驚きのあまり 今何をすべきか忘れそうになったが

 

霞を払い 意識を集中して オーラの方に身を寄せ その手をとった

 

そして 準備は整ったとばかりに 満面の笑顔を作り 

 

この場から 退散することを宣言した

 

「あら 私たち女がいては お邪魔でしょう

 

 殿方同士で お話を楽しまれたらいかがかしら」

 

 気でも狂ったのか 話を聞いていないのか 

 

ローガンは二人の未亡人を引き留める

 

 「き 聞いてくださって 結構です

 

いや 聞いていただきたい! 

 

僕が愛してやまない人は ただ 美しいだけではない

 

友に献身を尽くす心のきれいな人

 

どのような場でさえも明るくしてしまう生命力に溢れた人

 

その人の身振り 手振り 

 

コロコロと変わる その表情に 僕は打ちのめされているのです 

 

しかし 口下手な僕は その人の前では ろくに話もできないでいたのです」

 

 ただならぬ気配に ベンジャミンはローガンの腕を掴んだ

 

そうしないと この男が今にも飛び掛かってしまうと恐れたからだ

 

「そ そうか ローガン・メルローズ 良く分かった!

 

 少しばかり 喉を潤してから 話さないかね?

 

 落ち着くんだ 私なら 相談に乗れるはずだ

 

 なんなら 口下手を直す方法も伝授できるかもしれないぞ!」

 

 ベンジャミン・フォレスティアは

 

自身に似つかわしくもない早口で言い放ち 

 

細長い腕をつかんで体の向きを強引に変える

 

 フィビィは その機を逃さずに ごきげんよう とだけ言って

 

オーラを連れてその場から離れた

 

心臓の音がやけに大きく鳴っている

 

何か良からぬことが起きそうな 運命の歯車が動き出したような

 

不安ともつかない感情がうごめいている

 

「気付いたのでしょう?」

 

オーラは 悲劇の主人公のような面持ちの親友に問いかけた

 

「何を気付くというの?」

 

フィビィはぶっきらぼうに問い直す

 

いつもは おしゃべりなくせに 怖くなると黙ってしまう

 

昔から この子はそうだった

 

親友の子供みたいな態度を見て オーラは大きな溜息をひとつ

 

そして フィビィが恐れていたことを口にした

 

 「彼が夢中なのは あ・な・た・よ!」

 

フィビィは あの痩せっぽちのことを

 

意識してしまいそうになる自分に 恐怖を感じていた

 

 

 

                   終わり

 

 

 

 想定と違う結末になってしまいました・・・

 

できるだけ ストレートな言い回しを避けるように作りました

 

比喩表現を頑張ってはみたのですが う~ん

 

同じ主人公で 思いついた話もあって

 

まとまったら 他にもやろうかなと思います

 

作った本人は結構楽しかったwww